【小倉城】まるで小さな遊園地!?天守閣の見どころをチェック

福岡県で唯一天守閣がある小倉城は、2019年にリニューアルされました。コンセプトは「エンターテイメント城ミュージアム」!

小倉藩の歴史を伝える展示はもちろんのこと、ゲーム感覚で江戸時代の文化を体験できるアトラクションや、フォトスポットも充実しています。

大人も子供も、歴史好きもそうでない方も、楽しむことができる展示を覗いてみましょう。

【10分で歴史が丸わかり!迫力の小倉城シアター】

5階建ての天守閣は、冷暖房、エレベーター完備で、快適に全フロアを見て回ることができます。

1階に入るとすぐ、小倉城シアターがあります。

ここでは、北九州市出身の俳優・草刈正雄さんがナレーションを務める「小倉城ものがたり」(10分間)が15分ごとに上映されています。

「小倉城って、誰のお城?」「このお城は再建されたものなの?」などという疑問も、これを見ていただければ丸わかり。

江戸時代初期、小倉藩初代藩主・細川忠興による小倉城築城から現在までの約400年の歴史が、分かりやすくまとめられています。

関ヶ原の合戦や小倉城築城の様子を実写でリアルに伝えている映像に、胸が熱くなること間違いなしです。

【乗って、遊んで、江戸時代を体験しよう】

1階展示室には、他にも、遊びながら学べる展示が盛りだくさん。

こちらは、「流鏑馬(やぶさめ)」を体験できるゲーム。

大名行列でお殿様が乗る「大名駕籠(かご)」に乗車できるアトラクションは大人も子供も楽しめます。

時代劇に登場するお姫様が着ているような打掛や、子供用の陣羽織を着て記念撮影ができるコーナーも人気です。


小倉城の石垣を積み上げるために使われた「もっこ」の体験コーナーでは、当時の岩に見立てた重く大きな石を持ち上げることに挑戦できます。当時の土木工事の苦労を体感してみましょう。

ー「もっこ」写真

画面上の合成で江戸時代の衣装に変身できる「なりきり体験」は、子供に人気のスポット。町娘やお殿様に一瞬で変身できますよ。

【藩主や城の由緒を知る歴史ゾーンも充実】

2階展示室には、小倉藩を治めた細川・小笠原両家の歴史をつづったパネルや、創建当時の天守閣を再現した模型が展示されています。

こちらの模型のように、小倉城の天守閣は、最上階である5階が4階よりも広く張り出した形状の「唐造り」が特徴で、当時としては珍しいものでした。

当時の天守閣は1837年(天保8年)に火災により焼失しましたが、1959年(昭和34年)に市民の熱望により現在の天守閣が再建されました。

小倉城初代藩主・細川忠興公は、文武両道の武将としても有名で、特に茶道への造詣が深い人物でした。千利休に師事し、のちに千利休の高弟とされる7人の武将「利休七哲」にも名を連ねたほどです。

当時の小倉城本丸には、忠興を流祖とする三斎流の茶室がありました。その茶室を再現したコーナーでは、CGの忠興が、茶室でお茶をたて、室内を案内してくれる映像が流れます。

ベンチに腰を掛け、しばし休憩しながら、文化人としての一面をもつ忠興が作ったこだわりの空間に思いをはせてみてはどうでしょうか。

【実はゆかりが深い!あの「武蔵と小次郎」】

3階は「巌流島の決闘」で有名な宮本武蔵と佐々木小次郎の専用フロアとなっています。

巌流島はもともとは小倉藩の領土でした。佐々木小次郎は小倉藩の剣術師範。宮本武蔵はその小次郎に勝負を挑み、勝利しました。

武蔵は、養子の宮本伊織が小倉藩の筆頭家老になり、その後も宮本家が代々小倉藩の家老職を務めた縁で、この小倉の地で生涯で一番長く暮らしていたと伝えられています。

大河ドラマやマンガの題材にもされる、世界的に有名な宮本武蔵が、小倉で生活していたなんて!と驚かれる方も多いのではないでしょうか。

このフロアに入ると真っ先に目に飛び込んでくるのは、木刀を振りかざした武蔵のリアルフィギュアです。

浮世絵風に描かれた巌流島を背景に、決闘を再現して撮影することができ、人気のフォトスポットになっています。

ー撮影する人の写真

ほかにも、武蔵、小次郎2人の生涯を知ることができるパネル展示や、巻物に触れると武蔵の著書「五輪書」から抜粋された名言を授けてもらえるアトラクションなどもあります。

【最上階は絶景ポイント】

最上階の5階は展望ゾーン。小倉城は市街地の中心部にあるため、小倉の街を360度見渡せる絶景ポイントです。

南側の窓からは、カルスト台地が広がる平尾台や「新三大夜景」を眺めることができる皿倉山などを遠くに望むことができ、豊かな自然が近くにある北九州の良さを実感できます。

北西方面に見える工場群の眺めも北九州ならではの風景です。

ー最上階からの風景写真

小倉城は夏季は午後8時まで、冬季は午後7時まで開館しているため、夜景も楽しむことができます。北九州を代表する百貨店の井筒屋をはじめとするビル街や、紫川に架かる橋のライティングが小倉の夜を彩ります。

土曜の午後7時以降は、なんとこの場所に予約制のBARが開店します。天守閣の最上階でお酒が飲めるのは全国でも小倉城だけ。小倉の夜景を眼下に、殿様気分でグラスを傾けてみてはいかがでしょうか。

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